
碌山美術館は、日本の近代彫刻の扉を開いた荻原守衛(碌山)の作品と資料を永久に保存し、一般に公開するために昭和33年4月、29万9100余人の力によって、碌山の生地である北アルプスの麓・安曇野の真中に誕生いたしました。
また碌山と関係の深い優れた一群の芸術家たちの作品を併せて蒐集保存し、日本近代彫刻の流れと展開を明らかにしようと努めております。
皆さんの力によって支えられて来たこの美術館が、更により多くの人々にとって、美を鑑賞し、心の安らぎを得る場となるならば、これに越した喜びはございません。

日本近代彫刻の先覚者となった荻原守衛はパリで絵画の勉強に取り組んでいたとき、古典作品の模倣のような、彫刻界にあって、常に新たなこころみを続けていたロダンの彫刻、「考える人」に出会いその芸術性の高さに衝撃を受け彫刻家になることを決心しました。守衛は幾度かアトリエを訪ね教えを受けながら、美術学校アカデミー・ジュリアンで彫刻の勉強に専念しました。
帰国した守衛は、姿形の細部にとらわれない生命感あふれる作品を制作しますが、ふるい日本の美術界からは当初受け入れられませんでした。その中にあって絵画から彫刻に転じた若者が出るなど、真の芸術を目指す若者の心を捉えました。しかし帰国後わずか2年余りで、日本の近代彫刻の最高傑作である絶作「女」(重要文化財)をはじめ、15点の珠玉の彫刻を残し30歳5ヶ月で急逝してしまいます。
守衛の求めつづけた「生命の芸術」(LOVE IS ART, STRUGGLE IS BEAUTY.)は彼の教えや影響を受けた優れた彫刻家によって引き継がれ、多くの傑作が生まれています。その頂点である荻原守衛の彫刻は、時がたつほどに日本近代彫刻の金字塔として輝きを増しています。


尖塔のうえに不死鳥をいだき、外壁に焼きレンガを積み上げた西欧教会風の建物は安曇野のシンボルとして多くの人々に愛されています。
館内には、31歳で夭逝した荻原守衛(碌山)の彫刻・絵画・書簡等を展示し、苦悩の中に制作された珠玉の作品を鑑賞することができます。

第1展示塔(写真左)では高村光太郎、戸張孤雁、中原悌二郎等の荻原守衛の友人や系譜のつながる彫刻家たちの作品群により、近代彫刻の流れの展開をつぶさまにみることができます。併せて柳敬助、斎藤与里等のニューヨーク・パリ留学中からの友人たちの絵画を展示しています。
グズベリーハウス(写真右)地域の教員・高校生・中学生等の奉仕作業により建築されました。あたたかみのある意匠にあふれた木造のハウス(枕木を使った校倉造り石葺屋根)は入館者に人気の憩の場所となっています。ミュージアム・ショップ併設。
■休館日
月曜日と祝祭日の翌日
12月21日~12月31日
但し、5月~10月は無休開館
■開館時間
3月~10月→午前9時~午後5時10分
11月~2月→午前9時~午後4時10分(入館は30分前まで)
■観覧料
個人
大人 700円
高校生 300円
小中学生 150円
団体(20名様以上)
大人 600円
高校生 250円
小中学生 100円
■JR大糸線・穂高駅下車徒歩7分
■長野自動車道・豊科インターから15分