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2006年10月31日
亜麻色の髪 鳶色の大きな瞳 ピンクの花弁のような唇
粉をふいているような白いうなじ
私はその女の子と机を並べる羽目になった
私は困惑と羞恥をかくすため
ことさらに不機嫌をよそおい わざと無愛想にふるまった
白い女の子はいつでも孤独だった
運動場の片隅に一人で立っていることが多かった
どこにいても白い顔は目についた
一重咲きの白い花のように美しかった
だがそのことを私は心の奥に固くしまっておくだけだった
それから茫洋半世紀の年月をへだてた北アの稜線
私は色彩を失った白い花を探して歩く
そして色彩を失った白い花の前に立つ
私の見つける白い花は孤独に沈んで
どれも小柄でひ弱だった
賑やかな同族の群れにそむいて
悄然と高地の風に揺れている白い花影は
きまって
幼い日に机を並べた白い少女の面輪を
淡い心のうずきと一緒に
私の胸に甦らせるのである
「白い花」『山の意匠』
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